今回は、ゴルフをされた方なら一度は聞いた事があるのでは?と思われる、二人のビッグプレーヤーの話を基に、イメージトレーニングの重要性を見ていきます。
ジャック・ニクラウスとベン・ホーガンのイメージトレーニング(ビジュアリゼーション)
ゴルフの帝王、と呼ばれたジャック・ニクラウスは次のように語っています。『鮮明な映像を頭の中に描かずに、ゴルフのショットをすることは決してない。これは練習の時でも同じだ。ショットの前に、まず自分のボールをどこまで運びたいのかを決め、そのボールの弾道と最終地点を思い描く。次に、先ほどのイメージを現実のものとするスイングをしているシーン(場面)を思い描く。』ジャック・ニクラウスの使う言葉、シーンから分かるように、彼はショットを打つ前に、これから起こるだろうことを映し出す自分の映像を見ています。それは、あたかも自分を外側から見ているかのような感覚です。今いる自分から一歩外へ出て、鮮明に打ちたいショットとスイングをイメージ(想像体験)します。その後再び自分の中に戻り、今度はイメージしたものをそのまま行うだけ。一度鮮明に想像したものが、現実に起こったものとして彼の脳には残り、それと同じことを実際の行動で’繰り返している、デジャブ(既視感)のようなものだそうです。やはり、【脳が現実と想像を区別出来ない】ということを上手に利用しています。ジャック・ニクラウスの頭の中では、ショットを打つ前から、すでに打ったもの、として脳の中で体験しているのです。
あのベン・ホーガンも、『どのショットも、必ず打つ前に頭の中でリハーサルをしていた』とコメントしている事が、某雑誌で紹介されています。彼のイメージの中では、完璧なショットを常に思い描いています。『ボールがクラブヘッドに当たる瞬間の感覚、完璧なフォロースルーまでを思い描いたら、あとは実際にボールの前に立って、イメージしたものを筋肉の記憶に任せそのまま打つだけだ』とも話しています。
ここで重要なのが、一般のゴルファーが彼らの様な事をしても出来る筈がない、と考えるのではなくて、一球一球考えながら丁寧に打つ、と言う事です!次回は、この事について詳しく説明します。